2023年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
文化人類学、社会人類学、現代思想、西アフリカ民族誌学
演習題目
ゼミ紹介
■ 自分はいま「世界」のいかなる場所に立っているかを、卒業までに考えぬきたい。 ■ 世界を時間的・空間的に横断する諸問題を、人間の生の根源に照らしながら、自分自身への問い、具体の問いとして捉えたい。 ■「私には見えない」ほど解決には程遠い、グローバルイシューにさらされた個々人の生(および死)の奥行きを、せめて感受し想像していくための思想的な手立てがほしい。 人類学(文化人類学・社会人類学)の基盤には、世界のいかなる土地に生きる(いかなる時代に生きた)人びとについても、他者の生のうちに自己の姿を透視しつつ思考していく姿勢があります。他者の生を考察「対象」とせず、自分自身の「いま」との繋がりで考える意志さえあれば、このゼミの一員となるうえで地域・テーマは問いません。むしろこのゼミは、各人の知的関心がバラバラな状態を理想とします。大学後半の2年間で、自分独りでは思いもよらなかったゼミ友(ぜみとも)の発想に鮮烈な刺戟をうけ、論文の構想・執筆の過程で思考を交わしあうことで、自己の知見も格段に拡がる可能性が増すからです。 毎回の演習では、各人の問題意識をゼミ全員でじっくり検討します。第3年次終了時には、自分ならではの問題意識をもとに、卒論執筆の助走にあたる短めの論文「ゼミ論」を提出することが目標になります。 フランス語圏西アフリカまたは仏語圏諸国の社会に興味のある方には、フランス語文献を紹介します。フランス語や英語での卒論提出も可能です。本学第3年次編入によるゼミ受入については、既往の読書歴の厚みを主たる判断基準にします。
卒論・卒業研究について
現代世界の諸問題を、ジャーナリスティックな表層に流れることなく、問題の根幹へ、事実の細部へと向かうように考察を試みる内容ならば、卒業論文についても、地域・主題を問いません。 文献の探しかた、読解のしかた、メモの取りかた、各論のまとめかた、論文全体のプレゼンテーションと論述の展開法などをひととおり修得しながら、みなさんの今後の進路に活かせる思考の里程標として、卒業論文を完成・提出することが目標になります。 自分への信頼を失うためでなく、確かなものとするための卒業論文です。教員としてできるかぎりのサポートはさせてもらいます。なにより自分自身で納得のいく「やりきった!」という達成感とともに、堂々と大学を卒業してください。
受講上の注意など
このゼミは、書物を勉強のためのタイクツな道具としてでなく、書き手の思考と生がじかに刻みこまれた現場、書き手と読み手の黙せる対話の場として感受できる、あるいはこれからそのように感受していきたい方に向いています。 ゼミ生が過去に執筆したゼミ論や卒論のタイトルについては、下記ブログに記載があります。参考になさってください。 http://ichiromajima.blogspot.jp/
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