2020年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
比較文学、文学理論、映画論、カルチュラル・スタディーズ、都市論
演習題目
ゼミ紹介
対象:このゼミで文学を中心に映画やアニメ、漫画といった表象文化を広く扱います。教員の専門上、日本近現代文学の話が多くなるかと思いますが、学生は必ずしも日本文学を扱わなくても構いません。また、国家や民族、ジェンダーの垣根を乗り越えた作品の読解を行う上で重要な文化理論も積極的に扱います。 方針:3年次の春学期は作品を分析する上での基礎となる各批評理論のポイントをおさえた上で、文学作品、および映画作品を分析していきます。秋学期では前期に学んだことを踏まえた上で自身のテーマを模索し、発表してください。4年次のゼミ開始時には各人が具体的なテーマを定めている状態で、執筆のための作業に入ります。 毎授業で1、2名に発表をしてもらい、それをたたき台に議論をします。議論には全員が積極的に参加することが求められます。 内容:このゼミを受講する学生に共有してほしいのは、日本やアメリカ、韓国、中国といった国家を単位として閉鎖的に文化を語るのではなく、東アジアや環太平洋といったより広い空間を背景に文化の諸相を捉えるという姿勢です。このような展望の中で文学作品や映画作品等を窓口として近現代の世界の政治、社会、経済、文化の問題に多角的な視野をもって考察することになります。
卒論・卒業研究について
卒論は担当教官の専門領域(冷戦期東アジアにおける都市表象)に関連するテーマや講義や演習で扱った題材から選んでもいいですし、自分の関心のあるものを独自に選んでもいいです。 参考までに担当教官の現在の関心を並べておきます。 ・占領期の闇市 ・在日朝鮮人の文化活動 ・戦後日本文学(無頼派、近代文学派、第三の新人、大江健三郎、野坂昭如、井上ひさし等) ・戦後詩(荒地派を中心に) ・日本映画史(特に占領期) ・朝鮮文学における解放空間 ・沖縄文学 ・日本、イギリス、ドイツの戦後文学における空襲の記憶 ・冷戦期アメリカ映画の中の日本表象 ・ディアスポラと移動をめぐる理論
受講上の注意など
使用言語は基本的には日本語と英語ですが、文化理論を主に扱う学期では英語の文献を読むことが特に多くなります。卒論は日本語か英語で執筆してください。また題材によっては朝鮮語のテクストを参照する可能性もありますが、朝鮮語の知識が必須ではありません。その他の言語ができる学生は是非ともその言語で書かれた文献を読んで得た知見を教室でシェアしてください。
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