2020年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
宗教学(一般、キリスト教、ユダヤ教、思想)、死生学
演習題目
ゼミ紹介
10月7日(水)12:00~ 30分程度の説明会をズームでおこないます。 参加できないひとには、録画で視聴していただきます。仮登録前に必ず説明を聞いていただければと思います。 このゼミは、宗教、宗教的なもの・こと、宗教学、(宗教的)死生観などに関心を持つ人(そうしたテーマで卒論を書きたい人)を対象としています。啓蒙主義の時代以降、近代化の中で宗教は衰退していくだろうという見方が西欧世界を中心に広く普及しました。しかし、21世紀に入った現在でも、多くの地域で依然として伝統的宗教が大きな影響力を保持していますし、また、伝統的宗教が衰退した地域でも宗教を代替するような世界観や文化社会現象を様々なところに観察することができます。こうした代替物はしばしば非常によく宗教と似ており、擬態した宗教、新しい形の宗教とも言いうるほどです。ゼミでは、伝統的な宗教だけでなく、社会や人間の生活の中にみられる様々な「宗教的なもの」を題材として取り上げます。そして、それらの対象をどのように学術的に論じていくことができるか、つまり公平性や客観性を保持しながら、記述したり、解釈したり、場合によっては評価したりすることができるか考えていきます。 それぞれの参加者の具体的な研究対象や方法は、非常に多様なものとなりますが、「人生や社会にとっての宗教(的なもの)の意味の探求」という大きな共通の関心の下で、互いの研究に関心を持ち、議論を深めていきます。
卒論・卒業研究について
卒論は、紹介に書いたような広い意味での宗教の探求に関わるものであれば、原則的に受け付けます。ただし、教員の専門領域(20世紀初頭のドイツのユダヤ人思想家の思想・ユダヤ人社会・ドイツの宗教思想)・関心領域の関係で、細やかな指導ができない場合があります(むしろ、そのような場合のほうが多いと思います)。また、日本の新興宗教に興味がある学生と、ポーランドのユダヤ教に興味がある学生、宗教とジェンダーの問題に興味がある学生etc.といった具合に、非常に多様な関心を持ったゼミ生が集まることが予想されます。ですからゼミは、他の参加者や教員と議論を交わしたり、皆にとって重要なテクストを一緒に読んだり、自分の研究に意見や批判をもらったりする場と考えてください。一人ひとりのゼミ生が、自分の問題関心をしっかり持ち、自分の力で問題を開拓し、考察を進めていき、卒論をまとめていくことが求められます。 ※特定地域の宗教文化を研究対象とする場合、その地域の先生のもとで卒論を書いた方がはかどるかもしれません。 〇ゼミですること 宗教学の基本的なテクスト、皆の共通の関心となるテクストの講読 各自の卒論テーマに関する論文や書籍の発表 卒論の進捗報告 宗教施設などの見学を行う場合もある(時間外) 〇テーマ設定の例 「ターミナルケアに関する××教の取り組み」「漫画やアニメにみられる神社や神道(○○教)の表象」「神谷美恵子の宗教観」「マルティン・ブーバーの「我と汝」の思想における神の役割」「災害と死者の記憶の仕方」「世俗化論の帰趨」など
受講上の注意など
言語は特に指定しませんが、ゼミで講読するテクストは日本語か英語のものとなります(受講者の関心が特に偏った場合、ドイツ語などそれ以外の言語のテクストを読むこともあり得ます)。 丸山の導入科目「総合文化研究入門」(宗教研究入門)を履修していることが望ましい。他、自らの関心に合わせ、宗教に関する授業を積極的に履修すること。
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