2020年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
ジェンダー研究、社会運動、南アジアの社会文化
演習題目
ゼミ紹介
このゼミでは、ジェンダーという問題にさまざまな地域とテーマから考えることを課題にします。担当者の専門は南アジアの近現代史ですが、他地域のジェンダー問題に関心のある学生さんも歓迎します。ジェンダーの問題を歴史的に考えることも重視します。必ずしもジェンダーに特化せず、南アジアの社会に関して関心のある学生さんにも門戸は広く開けています。 ジェンダーというと「女の」問題、男女「差別」の問題と同一視される傾向がありますが、決してそうではありません。男性性(マスキュリニティ)というものがどのように社会的に構築されるか、政治や外交といった「硬い」分野でもジェンダーの言説がどのように機能しているのか、といった問題も含まれます。 ゼミに集まる学生さんの問題関心は多様です。したがって、共通の文献を輪読するということはしません。毎回、報告担当者がそれぞれの問題関心にそった論文や文献を紹介・報告し、全員で議論するという形を取ります。自分の関心から離れたテーマについても、積極的に介入しようとする意欲をもった学生さんを歓迎します。個別のテーマを扱う過程で、ジェンダーに関する理論についても知識を広げるようにします。 年に1度、一泊の合宿を行い、議論を深めることを行ってきています。 どのようなテーマを扱うにせよ、つねに歴史的な視点を意識すること大事にします。
卒論・卒業研究について
これまでは、新カリキュラムの地域コースにあたるコースに開講していたので、卒論のテーマは、南アジアに関する卒論が多かったですが、他地域のジェンダー関連のトピックを論じた論文や、南アジア全般の文化や政治などを扱った論文もありました。ジェンダーや南アジアにかかわるものであれば、関心のあるテーマを自由に選択して結構です。最近の卒論テーマをいくつか以下に記します。一次史料を使うということがポイントです。史料の言語は日本語のほか、英語、対象地域の諸言語に及びます。 最近の卒論テーマのなかから ・中米から米国へ移動する女性/日本における同性婚実現に向けての法的・社会的変革/南アジアの女性と手工芸/インドにおけるヒップホップ・シーンの分析/中国一人っ子政策と女性たちの選択/インド娯楽映画における恋愛の描かれ方―90年代における社会変容との関係を中心に/インドにおけるアーユルヴェーダ復興運動の諸相―P. R. ヴァーリヤルと「アーリヤ・ヴァイッディヤ・シャーラを中心に/インドにおけるセックスワークを巡って―法と運動/インドの外食産業―海外外食企業のインド進出の課題を探る/日本の食文化におけるカレー/インド農村部におけるモバイル広告の可能性と課題/インドにおけるムスリム女性の教育問題/インドにおけるLGBP―現状とメディア表象/インドにおける代理出産ビジネス/インドにおける禁酒文化と禁酒政策の変遷/
受講上の注意など
南アジアの諸言語で書かれた文献を輪読することはしません。日本語と英語文献が中心です。 積極的に議論に参加してほしいと思います。
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