2020年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
スラヴ語学・スラヴ文献学、チェコ語研究
演習題目
ゼミ紹介
このゼミで学ぶことは2つあります。 1つは「チェコ語」。入学以来、実用面での上達を目指して勉強してきたチェコ語を学習対象としてだけではなく、研究対象としてとらえようというのが日標です。概論科目でおこなってきた授業の内容をふまえて、ゼミでは、受講生はチェコ語の専門文献を読んで、内容をまとめて発表します。 もう1つは「スラヴ諸語」。チェコ語に限らず、スラヴ語派の中で自分の勉強している言語はどのような位置にあり、どのような特徴があるのか、おおよそのところを把握することが目標です。受講生は、ある現象がスラヴ諸語においてどのように現れるのか、調べて発表します。学習したことのない言語に挑戦することもあります。 以上の2つですが、受講生の人数、興味の方向、取り組み方などにより、具体的な内容は年ごとに異なります。そして、これまで、ここのゼミ生はチェコ語を専攻言語とする学生ばかりではありませんでした。ロシア語専攻の学生は2-3年に1人ぐらいの割合で、やってきてくれました。ポーランド語専攻の学生も来たことがあります。同じ語派に属してはいても、中心として学ぶ言語が違うと当然ながら視点が違いますので、ゼミ生どうしお互いに刺激となるようです。そして、私自身も考えることが多くなり、楽しいなと感じています。チェコ語以外を専攻言語とする人にとっては、このゼミで学ぶことの1つ目は「ロシア語」だったり「ポーランド語」だったりということになります。 このように、ゼミで取り上げる内容はゼミ生次第で変わりうるのですが、目指す方向は共通しています。 よく調べてよく考えたことを、独りよがりなことばを選ぶことなく他者に確実に伝える。 卒業論文・卒業研究に取り組むときに必ず助けになる力です。さらには将来、社会へ出ても依って立つことのできる基本姿勢となるはずです。このような力を備えた人を、このゼミから送り出したいと考えています。
卒論・卒業研究について
これまでに提出された卒業論文の主なテーマとしては、以下のものがあります。 ・スラヴ諸語間の対照研究(ロシア語とスロヴァキア語、ブルガリア語とチェコ語) ・現代ブルガリア語文法の記述の仕方を複数の文法書で比べたもの ・現代スロヴェニア語の文法事項を扱ったもの(助詞の用法、否定文) ・ロシア語の語彙を歴史的に探ったもの ・ルシン語の「大過去」を調べたもの ・ポーランド語の移動の動詞を調べたもの ・現代チェコ語の文法事項を扱ったもの(再帰動詞、受動表現、指小辞の機能、語順、外来語の受容、無人称文、倫理与格など) ・日本語や英語と対照させてチェコ語の文法事項を扱ったもの ・チェコ語の方言や文体を扱ったもの ・チェコ語の歴史を扱ったもの ・チェコ語とスロヴァキア語の関係を社会言語学的にとらえたもの 卒業研究は、これまで次のようなテーマを扱ったものが提出されました。 ・日本語とチェコ語の語彙集やイディオム集 ・ロシア語の動詞の接頭辞に注目してまとめた語彙集 ・論文の訳出と注釈 ・日本で紹介されていない映画の字幕付け
受講上の注意など
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