2020年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
国際関係論、ラテンアメリカ政治、ブラジル地域研究
演習題目
ゼミ紹介
担当教員は国際関係論、比較政治学を専門とし、ブラジルを中心としたラテンアメリカ地域について研究してきました。3年生向けの専門演習も、4年生以上向けの卒業論文演習も、本ゼミでは、対象とする専門・国や地域を初めからあまり限定していません。初めから政治学/ブラジルという地域に限定し、皆さんにテーマを設定してもらうと、必然的に貧困・格差・教育問題・治安、環境破壊、政治不安などブラジル研究で既に行われてきたテーマを選ぶ方が多くなります。そして、そこから導き出される研究結果も、ある程度まで予想できるものとなってしまうのではないでしょうか。 一方で「学術的・社会的に意義のあるものを選ばなければ」と片意地を張らず、自身の問題関心(例えば、日常生活の中で抱く違和感、大好きな趣味、今までの失敗経験、内なる動機など)を起点に考えてみると、どうでしょうか?その関心を形とするために、ブラジルという場所にひきつけたテーマを設定できるのであれば、「自分しか知らない」・「自分だからこそできる」テーマに出会い、今まで誰も気が付かなかった新しい知見を発見できるかもしれません。純粋に気になることだから、試行錯誤があっても大学生活という皆さんの大切な時間を費やすに値するものとなります。なにより自分自身が研究をしていて楽しいでしょう。 その意味で、本ゼミでは、政治や社会の問題に関わるのであれば、いかなるテーマでも研究の対象となりえます。教員にできることといえば、皆さんの興味関心に有用と思われる分析枠組みや、既存研究の紹介を通じ、より深い理論的分析力を身につけられるように一緒に学んでいくことでしょうか。まずは教員に気軽に相談ください。
卒論・卒業研究について
卒論・卒業研究は、「問い」を立ててその問いに対して「仮説」を複数設定して検証する「仮説検証型」、あるいは事実を追跡することで新しい仮説をつくる「仮説構築型」の実証研究を推奨します。テーマは、まずは自分(だけ)の問題関心を優先したうえで、できるだけブラジルにひきつけられるとよいです。またブラジル国内の問題に限定せず、日本など、他の地域との比較、国際関係の分析も歓迎します。 前期は、先行研究・方法論の読解と討論、後期は研究計画の発表、論文執筆を中心に、各々の卒論・卒業研究を進めていきます。 過去の卒論・ゼミ論の研究テーマは、ブラジル企業の日本進出、災害と音楽、日系移民の強制収容、LGBTの社会的受容、ブラジルにおける軍の信頼度と役割、黒人音楽と宗教の関係、ブラジルにおける日本アイドルのファン行動などです。
受講上の注意など
教員が担当するアメリカ地域研究A・Bの授業を履修済み、もしくは併用して受講することを勧めます。ゼミの性格上、ポルトガル語の能力があることが望ましいですが、必須ではありません。知的好奇心のある学生であれば、専攻を問わず歓迎します。
ページの先頭へ