2020年度
2019年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
国際関係論、国際協調、地域協力、移民・難民問題
演習題目
ゼミ紹介
グローバル化が叫ばれて久しい今日、国際社会が一丸となってグローバルな危機に取り組まなければならないことは改めて問うまでもありません。それにもかかわらず、危機に対して国際社会が十分な解決策が講じられていないことの原因はどこにあるのでしょうか。そしてどうすれば解決に向けた一歩を踏み出すことができるのでしょうか。本ゼミは、国際社会が直面するグローバルイシューについて、マクロな視点から課題を探求し解決の方途を考察する能力を習得するゼミです。 勿論、国際関係論において核となるのは国家間関係ですが、国家間には様々な力学が働くほか、利害が一致しないなど、国家が協力するためには多くの障害を乗り越えなければなりません。さらに、グローバルイシューの解決に向けては、国家だけでなく、国際機関や地域機構、企業やNGOといった多様な非国家主体の関わりや、それぞれの地域の文脈に即した形で解決のための試みが進められることが強く求められます。 したがって、本ゼミでは、伝統的な国際関係トピックに縛られず、移民・難民、貧困、人権、環境、疾病、その他多岐に渡るテーマについて、国家を基軸とした多様なアクターによる協調の問題点を探求し、解決策を考察していきます。なお、グローバルな視点に限定せず、地域的な視点からグローバルイシューにアプローチしたいという人も歓迎します。学生の皆さん一人ひとりが関心を持つ分野についての理解を深め、問題を発見し解決方法を考察することは当然ながら、専攻地域以外の状況と自身の専攻地域の状況を比較し事象を相対化して捉える眼差しを養う機会となるよう、互いに切磋琢磨しながら学習を進めてほしいと考えています。 3年次は文献講読を通して国際関係論の基礎知識を学びつつ、多様なグローバルイシューに関する文献を講読することを通して、各自が取り組んでみたい研究課題(卒業論文のテーマ)を明らかにしていきます。同時に、春学期はグループで事例研究を行ない、また秋学期には各自レビュー論文を執筆するなど、卒業論文(卒業研究)に必要なスキルを習得していきます。
卒論・卒業研究について
卒業論文のテーマの設定は各自の自由ですが、何らかのグローバルイシューに関して、「なぜ」「どのように」を明らかにする問いを立て、実証的に分析することを求めます。 具体的な論文執筆にあたっては、単なる文献レビューに終わらぬよう、既存研究の問題点を洗い出し、研究テーマについてしっかりとファクトチェック・調査・資料収集を行ない、分析を加えることで、体系的な論文を執筆することを目指します。その際、英語をはじめ、各自の専攻語で書かれた資料を駆使することが必須となります。計画的に執筆を進めるために、3年秋学期のレビュー論文執筆により先行研究の問題点を明らかにした上で、各自、研究の問いと仮説を確定する作業が求められます。仮説の設定や分析アプローチの選択については、担当教員に随時相談してください。 具体的な指導方針は、学生の皆さん一人ひとりの進路などを勘案しながら決定していきます。なお、年度途中で研究報告会を行なうなど、計画的に執筆作業が進められるよう配慮しますが、一人ひとりが主体性をもって計画的に作業を進め、積極的に教員とコミュニケーションをとることが強く求められます。
受講上の注意など
担当教員が開講する「政治学入門3」および「国際政治概論」を2年次終了までに履修していることを受講の条件とします(語学や地域基礎など必修科目との重複により中山担当の「政治学入門3」が受講できない場合は、土井翔平先生の「政治学入門3」を受講してください)。また専門科目である「国際関係論A・B」は本ゼミとの関連性が高いので受講を推奨しています。 特に卒論執筆に際しては、忍耐強く、研究と真摯に向き合う姿勢が望まれます。「問い」と「分析手法」を決めるのは決して簡単なことではありません。良質な卒業論文を執筆するという強い意思と覚悟を持って履修してください。
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