2020年度
2019年度
2018年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
朝鮮語学・朝鮮語教育
演習題目
ゼミ紹介
朝鮮語学の文法研究を行います。文法研究の第一歩は、ふだんの授業で「あれ、この語の用法は教科書や辞書の説明とちょっと違うぞ」という、その直感から始まります。与えられた説明ではうまく手の届かなかったかゆいところまで、グッと自分の手を伸ばして納得のいく答えを探し出してみる、というのがこのゼミの目的です。ただし教師がそのかゆいところを掻いてあげるような指導はしません、というより、できません。かゆいところまで手を伸ばすための指導に力を入れています。具体的には、まず文法の基礎的な知識をしっかり養うようにします。そして文法的に考える習慣が身につくよう、繰り返しトレーニングします。直感が確信へと変わっていくにつれ、文法研究の深みと面白さ、そして厳しさに気づいていくことと思います。そうしたゼミ生の変貌を間近で見ながら感銘を受けるというのが、ここ数年の私の楽しみです。 研究に没頭し、その成果を論文にするには3・4学年の2年間では期間が短いと常々思っています。このゼミでは少しでも研究に真剣に取り組んでもらうよう、3年生の夏休み前後には卒論の大まかなテーマを決めます。そして、その後から定期的にレジュメを作成して、報告あるいは発表します。卒論完成までだいたい20回ほどその作業を繰り返しますが、10回目を超えたあたりから、目に見えて論文らしくなる瞬間があります。その変化に気づいたとき、その場で必ず学生に「論文になってきたね」と伝えるようにしています。一つの研究を成し遂げるために、良い経験をぜひ積んでほしいと思っています。
卒論・卒業研究について
今までの卒業論文のテーマには次のようなものがありました。 ・「現代朝鮮語の語尾‘-부터’‘-(으)로부터’‘-에서부터’について」 ・「現代朝鮮語の用言接続形‘-고’について」 ・「現代朝鮮語の補助形容詞‘보다’の用法について」 ・「現代朝鮮語の用言接続形‘-길래’について」 ・「現代朝鮮語の補助動詞‘-어 놓다’と‘-어 두다’について」 ・「西日本方言アスペクトと現代朝鮮語アスペクト体系について」 ・「現代朝鮮語と岡山南部方言のアスペクトについて」 ・「先語末語尾‘-더’と冠形詞形語尾‘-던’の相違について」 ・「現代朝鮮語の終結語尾‘-(으)ㄹ걸’の用法について」 ・「連結語尾‘-는데’の終結語尾的用法について―テクストの分析を中心にして―」 ・「形容詞を中心とした日本語と韓国語の品詞のずれについて―韓国語において形容詞で表現される日本語の動詞―」 ・「終結語尾‘-더라’の用法について」 ・「現代朝鮮語の‘-기는 하다’について」 ・「現代朝鮮語の推量を表す‘싶다’について」 ・「日本語の‘漢字語+する’に対応する朝鮮語の‘漢字語+하다’と‘漢字語+되다’について」 ・「韓国語の二重否定について」 ・「韓国の親族間における敬語及び呼称の使用実態について」 ・「해라体の疑問を表す終結語尾‘-느냐’について」 ・「現代韓国語の推量形式‘-겠-’と‘-ㄹ 것이다’の日本語母語話者への教授法―両者の比較を踏まえて―」 ・「現代韓国語における敬語使用の実態について―主体尊称語尾‘-시-’による‘사물존칭(事物尊称)’を中心に―」 ・「日本語と韓国語における敬語意識の性差について―親族名称選択の観点から―」 ・「現代韓国語の経験表現‘-ㄴ 적이 있다/없다’‘-ㄴ 일이 있다/없다’について 他にも「モダリティ」「複文」「日朝文法の対照研究」「日朝文典研究」そして「テクスト論」「朝鮮語教育」などを対象にしています。
受講上の注意など
特に注意事項はありません。
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