2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
日本語教育学
演習題目
ゼミ紹介
ゼミでは、3年次の専門演習や講義科目で学習したことをもとに、広く日本語教育に関するテーマを扱います。学生それぞれのテーマは互いに異なっても、ゼミ生同士でもコメントを出し合ってサポートし合いながら、卒業研究につなげていきます。 4年次春学期に各自が興味あるテーマを見つけ、それぞれ適した研究方法を選び、データ収集の計画を立てます。夏の間にデータ収集し、分析を始めます。秋学期にはデータの分析考察を検討し、論文執筆を行って、外語祭が終わるころには論文を完成させることを目標とします。 なお私自身はここ数年は言語とその使用者・学習者や教師がどのような信念(ビリーフ)を持って言語の学習・教育に向き合っているのかといったことを考えてきました。そのようなテーマを選ぶゼミ生も増えてきています。 以下の書籍を参考にしてもらうと良いと思います。 ①研究方法について ・石黒圭(2021)『文系研究者になる:「研究する人生」を歩むためのガイドブック』研究社 ・ゾルタン・ドルニェイ著,八島智子・竹内理監訳(2006)『外国語教育学のための質問紙調査入門 :作成・実施・データ処理』松柏社 ・宮本聡介・宇井美代子編(2014)『質問紙調査と心理測定尺度:計画から実施・解析まで』サイエンス社 ・サトウタツヤ・安田裕子(監修)上川多恵子・宮下太陽・伊東美智子・小澤伊久美(編)(2023)『カタログTEA(複線径路等至性アプローチ)―図で響きあう』新曜社 ・安田裕子, サトウタツヤ編著(2017)『TEMでひろがる社会実装 : ライフの充実を支援する』誠信書房 ②研究内容について ・小林明子他(2018)『日本語教育に役立つ心理学入門』くろしお出版 ・津田塾大学言語文化研究所言語学習の個別性研究グループ編,林さと子他著(2006)『第二言語学習と個別性 : ことばを学ぶ一人ひとりを理解する』春風社 ・福田倫子・小林明子・奥野由紀子編著、阿部新・岩﨑典子・向山陽子著(2022)『第二言語学習の心理 個人差研究からのアプローチ』くろしお出版 ・小林隆・今村かほる編(2020)『実践方言学講座第3巻 人間を支える方言』くろしお出版
卒論・卒業研究について
言語そのものの研究よりも,「言語を使用する社会」や「言語を扱う人(言語使用者・言語学習者・教師・母語話者)」に関する研究を多く扱っています。また、場合によっては社会言語学的研究もテーマによっては可能です。ご相談ください。 留学生の指導も行います。日本語および英語での執筆が可能ですが、指導は日本語で行います。 <卒業論文の例> 言語教育系 「新卒日本語教師というキャリアの選択ー複線径路等至性アプローチ(TEA)を用いてー」 「教室内英語学習活動への不安の程度検証ーシャイネス高群の日本人英語学習者に着目してー」 「韓国人留学生のMBTI―性格類型と日本語不安の関連性」 「地域日本語教室における今後の課題 ―東京都江東区の地域日本語教室における取り組みを例に―」 「中国人日本語学習者が求める理想的な日本語学習動画コンテンツ―量的研究と質的研究を用いて―」 「台湾人日本語学習者の敬語に対する意識変化―複線径路等至性モデリング(TEM)による事例研究―」 「日本に暮らすバングラデシュ人女性の生活実態の解明と今後への提案―インタビュー調査のSCAT分析から―」 「地域日本語教室に参加するシニアボランティアの参加過程と意識変容―超高齢社会対策のために―」 "Investigating EFL classroom anxiety: Insights from L1 Japanese and L1 Brazilian Portuguese university students majoring in English Language" 社会言語学系 「日本語学習者のフィラー使用の有無が母語話者に与える印象」 「日本語母語話者と日本語学習者のぼかし表現「とか」の使用実態分析」 <卒業研究の例(事例報告・教材作成・用語集編集等)> 言語教育系 「外国につながる子どもの就学前教育の現状―岐阜県大垣市のプレスクール事業を通して―」 「ベトナムにおける外国語教育としての日本語教育―メディアから読み解く現状と課題―」 「高等学校国語科教科書リライト教材の作成-中国語母語話者を対象として-」 「漢越語を利用した漢字教材」 「中学校数学科教科書リライト教材の作成」 社会言語学系 「東京外国語大学キャンパスことば調査―外大生用語辞典2020年―」
受講上の注意など
本ゼミの履修は、担当教員の専門演習(3年次)を履修していることを前提とします。
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