2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
近世ポーランド=リトアニアの歴史、ベラルーシおよびウクライナの前近代(=旧ポーランド・リトアニア領の東部地域)
演習題目
ゼミ紹介
ポーランドを中心に、「歴史的ポーランド」に内包される諸地域(現在のリトアニア、 ベラルーシ、ウクライナ等)、またはその近隣の中・東欧諸国の歴史に関心のあるかたの参加を歓迎いたします。 担当教員の専門とする時代は近世(特に16-17世紀)ですが、場合によっては中世または近現代についても学べる場とします。サブゼミとしての履修も可能です。 3年生のゼミでは、文献購読を中心に置きます。テキストは担当教員が指定しますが、参加者の専攻言語・専攻地域、興味・関心を参考に選びます。 過去に使用したテキストの例: ・L. Wolff, Inventing Eastern Europe: the Map of Civilization on the Mind of the Enlightenment, 1994 ・P. Burke, R. Po-chia Hsia (eds.), Cultural Translation in Early Modern Europe, 2007 ・S. Plokhy, Ukraine & Russia: Representations of the Past, 2008 ・K. Friedrich,B.M. Pendzich (eds.), Citizenship and Identity in a Multinational Commonwealth, 2009 ・P.バーク『近世ヨーロッパの言語と社会:印刷の発明からフランス革命まで』2009 ・早坂眞理『近代ポーランド史の固有性と普遍性:跛行するネイション形成』2019 専門書の講読は、知識を得る機会であることはもちろん、論点を把握することに慣れるよい訓練です。ほかの人と一緒に読むことで、自分が見過ごしていた視点にも気づかされます。 卒業論文を意識する時期になると、個別にテーマをたてて文献の調査・収集にあたってもらいます。こちらは孤独な作業になりがちですが、ぜひ、教員やゼミ仲間に卒論の構想を披露してください。誰かの意見・感想の中に思いがけないヒントを見出すこともあります。 4年生の卒論ゼミにおいては、地道な史資料の収集、読み込み、先行研究の整理の上に、自分の議論を組み立てる作業を行います。それを最後に文章化したものが卒業論文となります。
卒論・卒業研究について
卒業論文・卒業研究は、大学での学びの集大成です。以下に、過去に当ゼミから生まれた卒業論文の題目を紹介します(教員の専門は近世ですが、外大の学生は概して近現代への関心が高い傾向にあります)。 ・定期刊行物『言葉』と連載小説『トリロギア』にみるシェンキェーヴィチとポーランド・ネイション意識の関係 ・ポーランド独立回復期及び戦間期ポーランドにおけるリプカ・タタール人:アイデンティティと帰属意識をめぐって ・第二次世界大戦後のシロンスク地方における「脱ドイツ化」「ポーランド化」:姓名変更政策の事象から ・ユーラシア主義にみられる帝国の問題:L.N.グミリョフの思想を手掛かりに ・ルチナ・チフェルチャキエヴィチョヴァの生涯とポーランドに及ぼした影響 ・ポーランドにおける出自神話の受容と変遷 ・北米ポーランド移民の中のカシューブ人アイデンティティ:同化と再発見、発展
受講上の注意など
ほとんどの場合日本語または英語で書かれた文献を読みますが、必要に応じて、ポーランド語またはロシア語(場合によってはウクライナ語も)のテキストを使うこともあります。
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