2026年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
教員の専門領域:日本の美学・芸術学。特に和歌・連歌、日本庭園、茶の湯などを対象とした、中世から近世にかけての創作論・鑑賞論、美的語の研究。 卒論指導可能分野:広い意味での「日本」+「芸術」にかかわる創作物および文化的事象についての研究。
演習題目
ゼミ紹介
ゼミ生による定期的な研究発表と、その内容に関して全員で行う質疑応答を何より大切にします。「卒論指導可能分野」に記載のとおり、また過去のゼミ生の卒論題目からも明らかなように、ゼミをともにするメンバーの研究テーマは多岐にわたるでしょう。それは多様ではありますが、決して雑多ではありません。なぜなら各自が全く異なるアートフォームないし思想を扱っていても、創作の営みに通底するものを摘出し敷衍した見解の蓋然性こそが、研究の質をはかる基準として共有されているからです。 他者の研究テーマを自らの興味に引きつけ、考察の試金石とすることは、他者に共感し、その考えを糧とする力を確実に伸長させます。本ゼミでは、そうした他者との協調を通して自己を更新していくことのできる力を養います。 過去の卒論題目 <前近代文化系> ・広島城天守木造復元の意義と歩み ・和菓子の季節性における歴史的変遷と異文化での受容―王朝文化への憧憬からグローバルな文化体験へ― ・弓道の精神的な面についての研究―弓の歴史と近世以降の弓書を通して― ・『餅酒歌合』に見る酒文学の萌芽―酒の「俗」への転換点― ・江戸時代前期上方の服飾観にみる友禅意匠の変遷 ・使用された茶道具から考える千利休の茶の湯の実際―格の高い茶道具の使用とその意義― <現代文化系> ・写真を通して廃墟を見るということ―廃墟写真が可能にする能動的鑑賞と意図されていないものの再構成― ・フィクションとしての〈私〉―短歌ブームから考える現代短歌の私性― ・2.5次元ミュージカルにおける受動型の没入体験―役割受動型没入モデル― ・ハリウッド映画にみる〈日本〉表象の変遷―オリエンタリズムの系譜からみる2000年代― ・<ラベリング>が児童の自己形成に及ぼす作用―映画『怪物』の物語分析を手がかりに― ・メディア環境の変容がもたらす「KAWAII」文化の国際的コミュニケーションの方法の変化―きゃりーぱみゅぱみゅと後代アイドルの事例から― ・Kawaii Metal における<かわいい>の文化的機能とその再構築―BABYMETAL にみる<かわいい>と2020年代の同時代的拡張― ・外来祝祭の移植と土着化―浅草サンバカーニバルを事例として― ・「横読み派」の視点から考察する Webtoon の「読みづらさ」とは―マンガの横読み本と縦スクロール本の対比― ・メルロ=ポンティ『眼と精神』における《profondeur》論:デカルトとの対比からの再解釈 ・マンガを「読書する」 ・メディア論から分析する『アタシんちの男子』―現代テレビドラマとマクルーハンの関与について― ・2.5次元ミュージカルファンダムにおける「推し疲れ」の原因と特徴 ・「ポスト・サイバーパンク」に見るユートピア思想の反理想 ―資本主義リアリズムの観点から
卒論・卒業研究について
日本の文芸や芸術文化について熟考し導き出した結果を、他言語に翻訳する可能性を模索すること、そして他の芸術文化と類比すること。この二つの要素をみたしていれば、それは「国際日本学」の研究としてすぐれたものになると考えます。私の「専門領域」は主に〈日本の〉〈古い〉文芸や文化ですが、卒論作成ゼミでは、〈現代の〉、そして〈世界の〉文化・芸術に興味をもっている学生も、歓迎します。
受講上の注意など
指導は日本語で行います。 3年生向けの「日本文学・文化演習」(3・4)の履修は必須ではありませんが、演習発表を卒業研究の着想を試す機会として位置づけることができます。指導方針なども共通しているので、ゼミ選択の判断材料としてご活用ください。
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