2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
専門領域:ミャンマー地域研究、文化人類学 卒論指導可能分野:ミャンマーを中心とした東南アジア地域研究(ミャンマー以外の地域でも指導可能です)
演習題目
ゼミ紹介
担当教員は、これまでミャンマーの山間部で茶生産を行う少数民族パラウン人について、経済人類学的な視座から研究を行ってきました。フィールドワークでは、「貸したものを返さない」ことよりも「貸したものを返すよう要求する」ことの方が不道徳とされたり、負債帳簿を詳細につけているに数十年にわたり清算が行われなかったり、私たちの「あたりまえ」とは異なる事例にたくさん出会いました。こうしたフィールドワークで見つけた疑問を出発点に、学問として問いを立て、抽象的な考えに基づいて論証し、結論を導き出すということに関心がある方は、ぜひ文化人類学で卒業論文を書いてみませんか。 文化人類学を学ぶことの醍醐味は、異文化への理解を深め、自文化の「あたりまえ」を相対化する視点を得ること、そして文化や社会が構築されたものだと理解し、それらをより良く変えていくことができると知ることにあると思います。ぜひこのゼミを通して、異文化との出会いを楽しみ、自分自身の「あたりまえ」から自由になって、世界の見方が変わるような経験をみなさんと共有できたら嬉しいです。 【ゼミの目標】 このゼミでは、①文化人類学の基本文献の講読を通して、文化人類学の基本概念を理解し、自分たちを取り巻く文化や社会について分析する力を身につけること、②フィールドワークやエスノグラフィー等文化人類学の方法論を学ぶこと、③問いの立て方、文献・資料の探し方、論文の書き方を身につけること、③卒業論文のテーマを設定し、執筆することを目標としています。 【ゼミの進め方】 3年次は、文化人類学の基本文献の講読と議論を通して、文化人類学的思考方法を学びます。春学期と秋学期に各1回、卒論に向けたレポートを提出して、テーマの選択、問いの立て方、文献の探し方、論文執筆上の注意を確認します。4年次には、卒業論文の草稿を執筆しゼミで発表します。他の受講生や教員との議論を通して、卒論の内容を精緻化していきます。 ゼミでは、毎回課題文献について議論を行います。また、卒論のテーマについて各自発表する機会を設けますので、他の受講生のテーマについても関心をもって積極的に議論に参加する姿勢が求められます。 【担当教員】 主にミャンマーの山間部に居住する少数民族の茶生産をめぐる経済活動や、社会福祉を行う少数民族組織に関心をもって研究活動を行ってきました。ここ最近は、タイのチェンマイやマレーシアに移住したミャンマーの少数民族についても研究をしています。今年度は、「「民族」から考えるミャンマー社会」(水曜日・2限、春学期)「民族誌から学ぶミャンマー」(水曜日・2限、秋学期)という専門科目を担当しています。
卒論・卒業研究について
受講生の関心に沿って選んだ卒論テーマを尊重します。 【これまでに提出された卒業論文のタイトル】 <2024年度> 「観光みやげの真正性に対する売り手の意識―カンボジア・シェムリアップ州・オールドマーケットを事例に―」 【これまでに指導した学生の卒業論文のテーマ】 マレーシアに暮らす若者ムスリムの宗教実践に影響を及ぼす要因 FELDA移住政策のアイデンティティへの影響ーマレーシア・パハン州FELDAチニ移住者の事例からー 戦跡ツアーにおいて語られる知識の伝承方法の分析 -小笠原諸島・父島の事例から- チベットの事例から見る焼身と不殺生戒に関する考察
受講上の注意など
文化人類学やフィールドワークに興味がある学生であれば、専攻地域は問いません。 もちろん、ミャンマーの地域研究を行いたい学生も歓迎します。
ページの先頭へ