2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
インド/南アジア地域研究 (歴史・社会・政治・言語)
演習題目
ゼミ紹介
「インド/南アジア地域研究」に関わる卒論テーマであれば、専攻語・専攻地域(語科)を問わず受け入れます。ゼミガイダンスで希望する研究テーマ、問題関心に思っていることについて相談してみて下さい。 現代社会の諸課題に対する共時的な視点、それらの歴史的な形成や変容、あるいは構造に対する通時的な視点、双方から南アジア地域の社会・文化の諸事象を立体的に明らかにすることを目標とします。参加者は図書館・文書館・フィールドワークなど、資料調査に基づいた実証的な研究に取り組みます。 ゼミは基本的に以下のスケジュールで進めていきます。※留学などにより学年・学期がズレることがあります(留学希望者は応援します)。 【三年次】専門演習では、研究史の視点から「南アジア地域研究」に対するアプローチとわれわれが立つ場所を再考しつつ、アカデミックな論文を読みこなす力を身につけていきます。2025年度春は「インド社会論と歴史学の射程」、秋は「近現代インドにおけるカースト」と題して、学術論文を輪読しながら、歴史(学)と社会(学)の連関を考察します。(受講生の関心に応じて変更があり得ます)。 【四年次】卒論演習では、自ら定めた研究テーマについて、先行研究の悉皆調査、仮説の構築、一次資料/史料に基づいた議論を行いながら、学生生活の集大成である卒業論文を執筆します。お互いの研究に関心を持ち、それぞれの報告について意見・アイディアを出し合いながら、他のゼミ生と共により良い論文を目指していきます。卒業論文提出後は「卒論報告会」で成果報告を行います。 2025年2月現在、所属ゼミ生の研究テーマ・関心は次の通りです(括弧[]内は専攻語です)。 南アジア系移民の生活世界[H]、ベンガルのポピュラー音楽ビジネス[Bn]、英連邦におけるラグビーの社会史[H]、インドの自動車産業[H]、南アジアの国際関係[Bn]、バローダー藩王国史[H]、インドにおける教育とカースト [H] インドにおけるジェンダー問題[H]、現代インドのエリートたち[H]。
卒論・卒業研究について
現代インド社会論、南アジア近現代史に加え、南アジアを巡る国際関係、現代インド思想、ヒンディー文学など、広く「南アジア地域研究」に関わる分野について、対応が可能な限り、ゼミ生が設定するテーマに沿った個別指導を行います。 ゼミ参加者(サブゼミは除く)が提出した卒業論文は次の通りです。 ◆To Report or Not to Report: The Dark Figure of Crime in India(社会学[H]) ◆インドの死生観と宗教的象徴 ―映画『ガンジスに還る』を通じた考察― (映画研究・インド思想[U]) ◆インド・ビハール州における男女間教育格差への政策評価-女子児童への自転車購入支援プロジェクト(Balika Cycle Yojna, 2006-)をめぐって―(公共政策[H]) ◆同化翻訳・異化翻訳の観点から見た日本文学研究―太宰治『⻩金風景』のヒンディー語翻訳を事例として―(文学・翻訳理論[H]) ◆GBV 事件報道のカテゴライズに基づく修正フレームの検討―女性ジャーナリストレイプ事件(2015)を事例に―(メディア研究[Bn]) ◆「アヒンサー論再考―B.R.アンベードカルの視点から―」(歴史学・現代思想[H]) ◆「高級娼婦の芸と性―ラクナウーのタワーイフと吉原の花魁を事例として―」(ジェンダー・セクシュアリティ研究[H]) ◆「コミュナル暴動における残虐行為発生の変数―1989年のバーガルプル暴動を事例に―」(地域研究・政治学[H])
受講上の注意など
研究に対して誠実さを持って取り組むことを期待します。ゼミは対話の場です。ゼミ参加者は互いを尊重し、それぞれの研究テーマについて関心を持って学びあいましょう。そうすることで皆さん自身の研究もきっと豊かなものになるはずです。 高度な言語運用能力は、本学の南アジア研究の殊に優れた点だと思っています。学部ゼミではインド諸語の知識は必須としませんが、研究に必要な言語については、積極的に身につけていくことを目指して下さい。できる限りサポートします。現代社会を理解するためには学問領域を横断した知識が必要です。特に自然科学分野など、研究テーマ上、必要な学問分野があるゼミ生は、別途、副ゼミ形式で他のゼミも履修すること推奨します。 他大学からの3年次編入、他学部所属、サブゼミとして参加を希望する方は、事前にメールで相談して下さい。
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