2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
グローバルスタディーズ、サステイナビリティ研究、現代経済思想、社会思想
演習題目
ゼミ紹介
人間社会を取り巻く生態系がいくつかの局面で限界に達し、人間社会もこれを目の当たりにしている。グローバリゼーションはかつて、国境や主権をもつ国民国家を越えた動きや広がりとされてきたが、グローブが地球であるという視点から、グローバリゼーションに関する「経済=エコノミー」とは何であり、考えるべきことは何であるかが、根本的に問い直されている。優れた仕事はさまざまに存在するので、それを見分け、自ら考え判断する力が求められる。 本ゼミが志向するのは、「思想史」研究をベースとして上記を考える力、論理的な展開力をつけることである。イメージしやすいのは特定人物の著作を手がかりに、その人の思想を歴史的文脈において考察する手法だが、「思想」はもっと広範にとらえることができる。当ゼミがおよそ「何でもあり」に見えるのはそのためだ。 ゼミでは基本的な枠組を学んだ上で、各自が追究したいテーマをみつけ、研究を進めていく。地域や時代の制約はないが、それらに関して必要な知識は各自で得る必要がある。ちなみに「自由に」テーマを定めるのは一見そう思うほどたやすくなく、それ自体も重要な思考と研究のプロセスである。 まずは貪欲に知識を吸収し、思考実践の道具を増やすべく日々の「構え」を身につけることが大切だ。留学、休学なども含めみずからの求める方向をよく考え、随時教員やゼミ生らと相談しながら、好きに進んでいけばよい。 *2025年度は春学期に不在のため、ゼミガイダンスを行えないが、ゼミ生の話しを聞きたい場合は適宜、研究室504を訪ねられたい(火曜午後などがつかまりやすいと思われる)。
卒論・卒業研究について
3年次には論文作成のための議論や分析の仕方、考察の技法等を研究実践に即して学びつつ、各自のテーマを確定する。これをもとにゼミ論文を準備・完成させ、年度末までに一冊の論考集としてまとめる。状況が許せば希望に応じてゼミ合宿を行ったり(開催の有無、時期、場所などはメンバーで決定)、さまざまな企画を行ったりして思考を深めるのもよい。 最終年度にはそれまでの実践や研究を通じて得た知見を活かし、およそ一年間をかけて卒業論文を準備、完成する。近年では卒業論文は電子ファイルで提出となったが、同期のメンバーが卒論集を作成する学年も多いようである。知力(死力?)を尽くして卒論を準備し執筆した仲間とは、かえがえのない関係を育むことができる。それはゼミ担当者から得た知識よりもずっと後々まで、ゼミ生を支えることになるようだ。
受講上の注意など
最善の成果を出すためには手間暇をかける必要があるという意味で、負担の重いゼミである。大学生活においてゼミの比重をあまりかけたくない人は、選ばない方がよい。
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