2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
第二言語習得論・日本語教育学
演習題目
ゼミ紹介
このゼミでは、日本語を中心とする第二言語の習得や教育に関わる諸問題とその関連領域を扱います。 講義では、第二言語としての日本語の学習・習得にまつわる諸問題、母語習得を含めた言語習得の理論、バイリンガリズム等に関わる諸問題等を検討し、日本語教育への示唆についても考えます。(2025年度は非常勤の先生が担当しています) 専門演習では、応用言語学・第二言語習得の理論に関する文献(英文を含む)を読み、基本事項、主要論点を押さえ、討論を通じて理解を深めます。英語の文献を読みこむ力も養います。並行して、基本文献リストにある文献を各自で読み進め、基礎的な知識を身につけるとともに、卒論のテーマを検討し、秋学期の最後に卒論計画を提出します。 以上の活動を基盤として、4年次のゼミでは、卒業論文・卒業研究をまとめます。 授業以外にも日本語の授業補助等の機会もあり、また、3年・4年・大学院生(博士前期・後期)との合同ゼミ・交流会、卒業生との親睦会もあります。卒業後の進路は多様ですが、企業への就職の他に、大学院に進み、修了後に国内外で日本語教師・大学教員として活躍している先輩も多数います。日本語教師を目指す方はもちろん、第二言語の教育・学習・習得やバイリンガルに関わる問題全般について考えてみたいという方をも対象としています。
卒論・卒業研究について
主に日本語の教育・学習、第二言語習得論全般・バイリンガリズムなどに関連するテーマを扱います。留学生は母国の日本語学習者に調査したり、帰国生は帰国生のアイデンティティの問題を扱ったりするなど、学生各自の背景や経験を活かして興味のあるテーマを見つけ、自分らしい卒論を書けるといいです。留学やインターンシップをする場合は、その経験を卒論に活かすこともできます。方法論は、インタビュー調査、アンケート調査、文献調査、教材分析など、テーマに応じて計画していきます。 <過去の卒論の題目例> ・インドネシアの中等教育における日本語学習者の言語学習ビリーフ ・非漢字圏学習者の独習による漢字学習ストラテジー ・フィンランド人日本語学習者の学習動機付け:留学前後の変化 ・中国語を母語とする学習者の指示詞コソアの習得 ・地域日本語教室の日本語ボランティアのビリーフの変容に関するライフストーリー研究 ・日本語学習者へのインタビューから見る「やさしい日本語」 ・初級日本語教科書における動詞活用の提示法の分析 ・公立小学校における外国人児童生徒に対する日本語指導の現状と課題 ・ICTを活用したマルチリテラシーズ教育導入のための考察:日本の初等・中等教育におけるCLD児に向けて- ・オーストラリアの中等教育における日本語アシスタント教師の役割 ・帰国子女のアイデンティティ:英語圏と非英語圏の比較 ・アニメによる日本語学習:ミャンマーの学習者の事例研究 ・オーストラリアの異文化間言語教育と日本語学習 ・Vocabulary for Intermediate Learners of Japanese: An Analysis of Vocabulary in Japanese Language Textbooksなど <過去の卒研の題目例>(「卒研」は論文ではない形の成果物で、教材作成、教材の解題作成、コーパス作成、実践報告などがありえます。) 教材作成:ブラジル人学習者用日本語学習教材/オンライン独習者向け日本語学習者ガイド 教材解題:日本語音声教材データファイル コーパス:日本語学習者言語コーパス試作 実践研究:オーストラリアの初等教育における日本語アシスタント実践報告 メタ分析:中国語を母語とする日本語習得に関する研究動向 卒論・卒研は、日本語または英語での執筆が可能。
受講上の注意など
3年次の講義と演習で、4年次に卒論を書くための基礎を養います。したがって、4年次にゼミに入るには、3年次において当該教員の専門演習(春学期・秋学期)を履修していることが前提となります。講義の履修は必須ではありませんが、(特に第二言語習得論の授業をまだ履修していない場合は)春学期・秋学期のどちらかを履修することが望ましいです。ゼミを希望しているが、留学等により専門演習を3年次に履修できないという場合は、事前に相談してください。
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