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近代日本の社会と思想Ⅰ 震災から戦争へ揺れた心情の文化史
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Transforming Social Structure and Social Thought in Modern Japan Ⅰ
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近代日本が経験したもう一つの大震災である関東大震災の被災後の時代は、アジア-太平洋戦争という大戦争に向かう戦争前夜の時代であった。このかつての震災後の時代を人々はどのように生き、やがて戦争へと向かって進んだのか、そこに生きた民衆の心情の経験に即して考える。この考察の中で、特に「流行歌」や「詩歌」といった文化現象から生活者の心情にまで立ち入る学問方法を学び、単なる事件の羅列ではない歴史のとらえ方を体験する。
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This course aims to understand the cultural situation in modern Japan between the Taishou era and early shouwa.
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関東大震災を前後する時期から始め、戦争の時代に向かう近代日本の文化史を検証する。特に、大衆歌謡や詩歌の分析を通して、自ら戦争翼賛へと歩みを進める日本民衆の心情をその内面から追跡して考察する。
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Lecture on the cultural situation in modern Japan between the Taishou era and early shouwa.
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近代日本の社会と文化と思想を東アジアという空間の広がりの中で検証する授業計画の一環として、一学期は特に関東大震災からアジア-太平洋戦争に向かう時期に焦点を合わせ、植民地帝国として膨張していくこの時期の日本を、そこに生まれている文化現象に焦点を合わせて考察していく。素材として取り上げられるのは、この時期に流行した民謡・唱歌・童謡・歌謡曲などの大衆歌謡である。そのような歌謡の数々を実際に耳で聞き、声を出して読みながら、その内容を時代状況と相関させて分析・考察し、そこに民衆のどのような心情が表現されているか、またそれが時代の移り変わりの中でどのように変化していくかを考えていきたい。そしてそこから、民衆がどうして戦争に進んで参加したのかをも考えてみたい。
具体的にはつぎの項目を順次論じていく。
Ⅰ.詩歌と歌謡の歴史社会学ということ
Ⅱ.近代国家の成立と学校唱歌、自由民権と戦争
Ⅲ.植民地主義と大正デモクラシー
Ⅳ.大正期の童謡と抒情の植民地主義 野口雨情と北原白秋
Ⅴ.町内会と日本型ファシズム/植民地の動員
Ⅵ.昭和期の戦時歌謡と翼賛詩歌
Ⅶ.植民地主義/文化/アイデンティティ
学期の中間で、アクティブラーニングとして各自課題を設定し、レポートの作成を求める。
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As a part of the lecture plan to verify the modern Japanese society and culture and thought in the space of East Asia, this semester's lecture focus on the era from the Great Kanto Earthquake to the Pacific War from the point of view of Japan's expansion as a colonial empire, will continue to consider and focus on the cultural phenomenon that is born there.
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毎回の授業の最後に、授業に即して考えたことやその中で取り上げられたことなどについて各自の意見を書いてもらう。また、学期の半ばにはレポートを、最後には筆記試験を課す。成績の評価は、それらの内容を総合判断して行う。
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assignments in class, term paper, the final examination
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詩歌や歌謡を実際に鑑賞しながら考えていく授業であるから、その意味をしっかり理解するためには、自分の目と耳でそれを確かめる機会である毎回の出席が欠かせない。この授業は教職課程の「教科に関する科目」(社会科)の「社会学、経済学」に該当します。
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Related materials in suggested reading will be prepared by the instructor.
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