タイトル
     2017 年度   国際社会学部
  
経営学入門A   
時間割コード
223307G
担当教員(ローマ字表記)
  渡辺 周 [WATANABE Shu]
授業開講形態 授業形態 単位数 学期 曜日・時限 実務経験のある教員による授業
    2 秋学期 火4 -
授業題目(和文)   
経営マーケティング戦略論
 
Title(English)   
Strategic Management
 
授業の目標   
1.企業に関係する現象について,起きていることを理解するための言葉と整理するための枠組みを知り,さらに,起きていることの背後にある要因と構造を分析するために,経営戦略論の視点や考え方,概念を知ること.その上で,それを正しく使用でき,身につけること.さらには,出来れば,実際の状況に適用して,自ら分析出来るようになること.
2.経営戦略論の各分野の結びつきを理解し,全体像を把握すること
3.これらの学習を通じて,「企業」や「経営」について具体的なイメージをつかみ,社会を企業行動の観点から眺められるようになること
 
Goals of the course   
By the end of the course, students should have a deeper understanding of different aspects of strategic management, the frameworks associated with each, and the situations in which the frameworks can be used.
 
授業の概要   
この授業では,経営学入門Ⅰ(もしくは「キャリアデザイン論IB:企業を見る眼を養う」など私が担当している初学者向けの経営学の講義)を既に履修した人を主たる受講者と想定して,経営戦略論に関するより発展的な内容を扱う.この授業で取り上げられる主たる問題領域は以下の3つに大まかに分けることができる.
(1)製品戦略論(マーケティング戦略論)の発展的内容
(2)競争戦略論(業界の構造分析の発展的内容とゲーム理論にもとづく戦略論)
(3)全社戦略論として国際経営論

とりわけ基礎概念と枠組みについて,きちんと取り組んでいれば平易に理解出るような講義を心がける予定である.しかし,同時に,単に耳で聞いて知っているというレベルではなく,自分でその概念を用いて物事を捉え,人に伝え,議論し,解決策を導出する思考が行なえるようになることをこの授業は目指している.それ故,アクティブラーニングはもちろんのこと,日々,経済新聞や雑誌などを読むと共に,身の回りの経営現象を,授業で紹介された概念や枠組みを自ら活用して問題を捉えていけるようすることが必要である.
 
Overview of the course   
Build on earlier basic business administration course and introduce more advanced toolkits and frameworks for strategic management.
 
キーワード   
企業,顧客,価値,経営学,経営戦略論
 
Keywords   
firms, customers, value-added, business administration, strategic management
 
授業の計画  
No.内容
第1回 イントロダクション:経営戦略論とは何か
第2回 製品戦略①:マーケティングの発展的内容
第3回 製品戦略②:ケース(富士重工・サイゼリヤ)
第4回 アクティブラーニング:自分の好きな分野の雑誌を比較し,その目標セグメントの違いを考察する
第5回 競争戦略①:業界の構造分析(概要の説明)
第6回 競争戦略②:業界の構造分析(既存企業間の対抗度の分析法)
第7回 競争戦略③:業界の構造分析(新規参入の脅威の分析法)
第8回 競争戦略④:業界の構造分析(売り手・買い手の交渉力の分析法)
第9回 競争戦略⑤:業界の構造分析(代替品と補完材に関する分析法,まとめ)
第10回 競争戦略⑥:(アップル社を中心とするスマートフォン業界)
第11回 アクティブラーニング:業界の構造分析法にもとづきレポートを書く
第12回 競争戦略④:ゲーム理論的戦略論
第13回 全社戦略:国際経営戦略論①
第14回 全社戦略:国際経営戦略論②
第15回 まとめと講義の振り返り
 
Plan  
No.Content
1 Introduction: What strategic management is?
2 Marketing Strategy 1: Review "Introduction to Business Administration A" course
3 Marketing Strategy 1: Case (Fuji Heavy Industries Co Ltd. / Saizeriya Co,. Ltd.)
4 Active Learning 1: Report (Compare two magazines and clarify the difference of target segment of these)
5 Competitive Strategy 1: 5(+1) forces analysis
6 Competitive Strategy 2: 5(+1) forces analysis
7 Competitive Strategy 3: 5(+1) forces analysis
8 Competitive Strategy 4: 5(+1) forces analysis
9 Active Learning 2: Application of 5(+1) forces analysis
10 Competitive Strategy 5: 5(+1) forces analysis
11 Competitive Strategy 6: Case (Smartphone industry: Apple Co Ltd.)
12 Competitive Strategy 7: Game theoretic approach to strategic management
13 Corporate Strategy 1: International Strategy
14 Corporate Strategy 2: International Strategy
15 Wrap-up
 
成績評価の方法・基準   
原則として,アクティブラーニング第1回20点+第2回10点+期末試験70点の100点満点によって採点します.
期末試験とアクティブラーニングの採点は,授業の目標に沿って,得点が次のようになるように問題(ないしは課題)を設計します.

60-69: 経営戦略論の基本的な概念と枠組みについて7割以上は適切に意味を理解している
70-79: 経営戦略論の基本的な概念と枠組みについて8割以上は適切に意味を理解している
80-89: 経営戦略論の基本的な概念と枠組みについて8割以上は適切に意味を理解した上で,正しく使用でき,身に付いている.
90-100: 経営戦略論の基本的な概念と枠組みについて8割以上は適切に意味を理解し,その上,それを駆使して自ら実際の企業分析が出来る.

ただ,皆さんに毎回復習をしてもらえるよう授業では時々抜き打ち小テストを実施すると共に,発言を求めるため,発言による貢献があった場合や小テストで優れた点数をとっている場合,それを加味します.
また逆に,特別な事情によりこの成績評価方法に従って採点することが著しく不適当であると担当教員が判断した場合は,別段の取扱をすることがあります(例えば,公欠に該当する事由で期末試験日を欠席した場合に追試を行ったり,遅刻・私語などの授業妨害により何度も注意を受けた場合には減点したりすることがある,ということです)

これらの方法については,オリエンテーションで詳しく説明しますので,必ず第1回目の授業に出席して下さい.やむを得ない事情によって出席できない場合や急病等の場合には,出来るだけ早く(遅くとも2回目の授業までに.事前に分かっている場合は事前に)メールで連絡し,指示を確認して下さい.授業の内容と到達目標について,きちんと理解してもらってから受講してもらうためです.
 
Grading system for assessment   
Active learning 1: 20%
Active Learning 2: 10%
Final exam: 70%

I may give some points (up to 30) if you make a contribution to the discussion in the class. The final exam is a closed book test: you cannot bring any resources to the exam.
 
事前・事後学習【要する時間の目安】   
 授業ではほぼ毎回,前回の授業の復習を兼ねた小テストか小レポートを行い,理解度の確認と講義内容の定着を図ります.ですから,授業の内容を復習すると共に,日々みなさんは企業や組織と接しているはずなので,その際に「なぜこの商品はこのような売り方をしているのだろうか」「この商品を作っている企業は,どの企業と競争しているのだろうか」などと考えてみてください.そのように実際に理論枠組みを使うことが,授業への理解を高めることと,経営学の面白みを発見することの手助けとなるはずです.
 
Preview/review   
An attendant is required to prepare to be able to solve quizzes every week. Additionally, students will benefit from relating course topics to current events. Accordingly, students are encouraged to keep up with business publications (Nihon Keizai Shimbun, Nikkei Business, The Wall Street Journal, The Nikkei Weekly, The Economist, etc)
 
履修上の注意   
春学期の経営学入門Ⅰ(経営学基礎)でも取り扱った経営戦略論について,春学期にカバーできなかった分や,より専門的な内容を扱います.そのため,春学期に経営学入門Ⅰを履修した人(もしくは「キャリアデザイン論IB:企業を見る眼を養う」など私が担当している初学者向けの経営学の講義を既に履修した人)を主たるターゲットとして講義を行います.秋学期からこの授業を履修しようと考える人は,初回授業時の説明を良く聞いてください.履修は可能ですが,アクティブラーニングに取り組むためには,教科書の第1章から第4章を授業が始まる前に読んでおく必要があるなど,相応の追加的勉強が必要になります.

なお,本科目は,制度上は,反復履修可能ですが,本質的に内容は前年度と変わらないため,前年度以前の経営学入門Ⅱ(秋学期開講)で既に単位を修得した人が本科目を履修登録することは禁止します(履修登録してテストを受けても0点にします).
 
Notes   
 
教科書  
教科書1 ISBN 978-4641123557
書名 わかりやすいマーケティング戦略
著者名 沼上幹著, 出版社 有斐閣 出版年 2008-04
備考
 
参考書  
参考書1 ISBN 978-1119120841
書名 Contemporary Strategy Analysis: Text and Cases 9th edition
著者名 Robert M. Grant 出版社 Wiley 出版年 2016
備考 The world's most popular textboo
参考書2 ISBN 978-0691124032
書名 Competitive Solutions: The Strategist's Toolkit
著者名 R. Preston McAfee 出版社 Princeton University Press 出版年 2005
備考 Game theoretic approach to strat
参考書3 ISBN 978-4492522134
書名 一橋MBA戦略ケースブック
著者名 沼上幹+一橋MBA戦略ワークショップ 著, 出版社 東洋経済新報社 出版年 2015
備考 Useful for active learning
参考書4 ISBN 978-4532134037
書名 経営戦略入門 : マネジメント・テキスト
著者名 網倉久永, 新宅純二郎 著, 出版社 日本経済新聞出版社 出版年 2011
備考 Advanced Japanese textbook
参考書5 ISBN 978-1305502147
書名 Strategic Management: Concepts and Cases: Competitiveness and Globalization
著者名 Michael A. Hitt 出版社 South-Western Pub 出版年 2016
備考 The world's most popular textboo
 
使用言語  
日本語(J)
 
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