タイトル
     2017 年度   国際社会学部
  
経営学入門A   
時間割コード
223012
担当教員(ローマ字表記)
  渡辺 周 [WATANABE Shu]
授業開講形態 授業形態 単位数 学期 曜日・時限 実務経験のある教員による授業
    2 春学期 火4 -
授業題目(和文)   
経営学基礎
 
Title(English)   
Introduction to Business Administration
 
授業の目標   
1.マーケティング論と経営学の基本的な概念と思考法を理解し,いくつかの概念については自らの分析で用いることが出来ること
2.会計学のうち,とりわけ財務諸表の見方を学ぶことで,企業の公開情報から,その企業の財務状態について自ら簡単な分析が出来るようになること
3.これらの学習を通じて,「企業」や「経営」について具体的なイメージをつかみ,社会を企業行動の観点から眺められるようになること
 
Goals of the course   
By the end of this course, students should have a better understanding of what management and company is, and the primary tools individuals, organizations, and corporations use for business analysis.
 
授業の概要   
この授業では,1年生(ないしは2年生)を主たる受講者と想定して,マーケティング論と経営学,会計学の基本的な概念と枠組みを講義する.つまり,この科目名にある「経営学」とは,専門的な狭い意味ではなく,他大学の経営学部や商学部,経済学部経営学科などで提供されている学問領域を包括的に指す幅広い意味である.言いかえれば,ビジネスに関係した諸学問について,大まかではあるものの,各学問の基礎と学問間の関係性が分かるように紹介を行う.
 
Overview of the course   
This course provides basic knowledge of marketing, management, and accounting.
 
キーワード   
企業,顧客,価値,経営学,経営戦略論,経営組織論,会計学
 
Keywords   
firms, customers, value-added, business administration, strategic management, organizational behavior, organization theory, accounting
 
授業の計画  
No.内容
第1回 イントロダクション:経営学と企業(企業のビジョンと哲学,法的側面,社会的責任)
第2回 経営戦略①:マーケティング戦略(マーケティング・ミックス)
第3回 経営戦略①:マーケティング戦略(セグメンテーション)
第4回 経営戦略①:マーケティング戦略(製品ライフサイクルと市場地位別のマーケティング戦略)
第5回 アクティブラーニング:経営の全体像(映画:スーパーの女を視聴し,考察レポートを提出する)
第6回 経営戦略②:競争戦略(業界の構造分析)
第7回 経営戦略③:全社戦略(多角化とPPM)
第8回 会計学①:損益計算書のパラダイム
第9回 会計学②:キャッシュフロー計算書のパラダイム
第10回 会計学③:貸借対照表のパラダイム
第11回 経営と会計をつなげる:会計情報に企業戦略はどのように反映されているか
第12回 アクティブラーニング:会計情報から企業の経営を分析する
第13回 マクロ組織論:組織設計の基礎と原理
第14回 ミクロ組織論:モチベーションとリーダーシップ
第15回 まとめと講義の振り返り
 
Plan  
No.Content
1 Introduction: Management studies and management (Corporate social responsibility, philosophy and vision of companies, and legal aspects of corporations)
2 Strategic management 1: Marketing Strategy (Marketing Mix)
3 Strategic management 1: Marketing Strategy (Market Segmentation)Product life cycle / Competitive Positioning)
4 Strategic management 1: Marketing Strategy (Product life cycle / Competitive Positioning)
5 Strategic management 2: Competitive strategy (5+1 (forces) analysis, resource based view)
6 Strategic management 3: Corporate Strategy (Diversification and Product portfolio management)
7 Active Learning 1: Discussion of "Supermarket Woman(スーパーの女)"
8 Accounting 1: Profit and loss account
9 Accounting 2: Cash Flow Statement
10 Accounting 3: Balance sheet
11 The relationship between strategic management and accounting
12 Active Learning 2
13 Organizational Theory: Basics and principles of organizational structure
14 Organizational Behavior: Motivation and Leadership
15 wrap‐up
 
成績評価の方法・基準   
原則として,アクティブラーニング15点×2回+期末試験70点の100点満点によって採点します.
期末試験とアクティブラーニングの採点は,授業の目標に沿って,得点が次のようになるように問題(ないしは課題)を設計します.

60-69: マーケティング論と経営学,会計学の基本的な概念と枠組みについて7割以上は適切に意味を理解している
70-79: マーケティング論と経営学,会計学の基本的な概念と枠組みについて8割以上は適切に意味を理解している
80-89: マーケティング論と経営学,会計学の基本的な概念と枠組みについて8割以上は適切に意味を理解した上で,正しく使用でき,身に付いている.
90-100: マーケティング論と経営学,会計学の基本的な概念と枠組みについて8割以上は適切に意味を理解し,その上,それを駆使して自ら実際の企業分析が出来る.

ただ,皆さんに毎回復習をしてもらえるよう授業では時々抜き打ち小テストを実施すると共に,発言を求めるため,発言による貢献があった場合や小テストで優れた点数をとっている場合,それを加味します.
また逆に,特別な事情によりこの成績評価方法に従って採点することが著しく不適当であると担当教員が判断した場合は,別段の取扱をすることがあります(例えば,公欠に該当する事由で期末試験日を欠席した場合に追試を行ったり,遅刻・私語などの授業妨害により何度も注意を受けた場合には減点したりすることがある,ということです)

これらの方法については,オリエンテーションで詳しく説明しますので,必ず第1回目の授業に出席して下さい.やむを得ない事情によって出席できない場合や急病等の場合には,出来るだけ早く(遅くとも2回目の授業までに.事前に分かっている場合は事前に)メールで連絡し,指示を確認して下さい.授業の内容と到達目標について,きちんと理解してもらってから受講してもらうためです.
 
Grading system for assessment   
Active learning: 15% each
Final exam: 70%

I may give some points (up to 30) if you make a contribution to the discussion in the class. The final exam is a closed book test: you cannot bring any resources to the exam.
 
事前・事後学習【要する時間の目安】   
授業では時間の許す限り,前回の授業の復習を兼ねた小テストか小レポートを行い,理解度の確認と講義内容の定着を図ります.ですから,授業の内容をしっかりと復習して下さい.また,日々みなさんは企業や組織と接しているはずなので,その際に「なぜこの商品はこのような売り方をしているのだろうか」「この商品を作っている企業は,どの企業と競争しているのだろうか」などと考えてみてください.そのように実際に理論枠組みを使うことが,授業への理解を高めることと,ビジネスに関係した研究領域の面白みを発見することの手助けとなるはずです.
 
Preview/review   
An attendant is required to prepare to be able to solve quizzes every week. Additionally, students will benefit from relating course topics to current events. Accordingly, students are encouraged to keep up with business publications (Nihon Keizai Shimbun, Nikkei Business, The Wall Street Journal, The Nikkei Weekly, The Economist, etc)
 
履修上の注意   
秋学期の経営学入門Ⅱや,翌年度以降,経営学概論Ⅰや経営学概論Ⅱ,さらに経営学Aや経営学Bまで履修するための入門となる科目です.
経営学の分野を専門的に学ぶことを考慮に入れている人は,まずこの科目を履修し,きちんと学習して下さい.

なお,次の科目で既に単位を修得した人が,本科目を履修登録することは禁止します(履修登録してテストを受けても0点にします).
・前年度の経営学入門Ⅰ(春学期開講)(制度上は,反復履修可能ですが,本質的に内容は前年度と変わらないため)
・2016年度の経営学概論A(2016年度においては,経営学概論も初学者を対象に講義をしたので,内容的に重なる部分が多いため.2017年度以降の経営学概論Aや,経営学概論Bであれば,本科目を受けた後に,重複して履修することはもちろん可能)
・2016年度の経営学概論B(2016年度においては,経営学概論も初学者を対象に講義をしたので,内容的に重なる部分が多いため.2017年度以降の経営学概論Aや,経営学概論Bであれば,本科目を受けた後に,重複して履修することはもちろん可能)
・キャリアデザイン論1B:企業を見る眼を養う(冬学期・渡辺周担当)(本科目とは,シラバスをよく見てもらえば分かるように,目標とする点に違いがあるものの,どちらの科目も,ビジネスを対象とした諸学問を初学者向けに講義するため,内容的に重複する部分が多くあるため.逆に,他のキャリアデザイン論の科目(特に夏学期集中で開講される工藤先生のキャリアデザイン論1A)とは,補完的な関係にあるので,合わせて履修すると効果的に勉強出来る)
 
Notes   
This course is for students who have never learned business related course, or have learned only a little. Although the aim and emphasis of this course will be different from "Introduction to Business Administration (2016, spring term)," "Survey of Business Administration A (2016)", or "Survey of Business Administration B (2016)", these classes will share the topics covered. Therefore those who have already taken these classes cannot register this class for credit.
 
教科書  
教科書1 ISBN 978-4641123557
書名 わかりやすいマーケティング戦略
著者名 沼上幹 著, 出版社 有斐閣 出版年 2008
備考
教科書2 ISBN 978-4022736840
書名 財務3表一体理解法
著者名 國貞克則 著, 出版社 朝日新聞出版 出版年 2016
備考
 
参考書  
参考書1 ISBN 978-4492522202
書名 市場戦略の読み解き方
著者名 沼上 幹 (著), 一橋MBA戦略ワークショップ (著) 出版社 東洋経済新報社 出版年 2017
備考
参考書2 ISBN 978-4822233488
書名 おいしいから売れるのではない売れているのがおいしい料理だ
著者名 正垣泰彦 著, 出版社 日経BP社 出版年 2011
備考
参考書3 ISBN 978-4532191450
書名 戦略プロフェッショナル : シェア逆転の企業変革ドラマ
著者名 三枝匡 著, 出版社 日本経済新聞社 出版年 2002
備考
参考書4 ISBN 978-4623078325
書名 ゼロからの経営戦略
著者名 沼上/幹 出版社 ミネルヴァ書房 出版年 2016
備考
参考書5 ISBN 978-1292056548
書名 Fundamentals of Management, Global Edition
著者名 Stephen P. Robbins 出版社 Pearson Education Limited 出版年 2014
備考
 
使用言語  
日本語(J)
 
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