2025年度
教員名
専門領域・卒論指導可能分野
1)ピンポイント:<<<中国近現代の文学・絵画・音楽の文化、近代植民地の社会事情・思想、中国東北地方の外来戦争と植民地>>> 2)カヴァー・スペイス:中国近現代映画、日中メディア観察、中国言語文化最前線、日本発動の戦争と中国の<ひと><たみ>の生命、作家たちの言葉。地域固有の大切な動物たち(抗日戦争と動物たち、猫たち)、、、「古典」は専門ではありませんが、自分が敬愛する《列子》始め老荘思想の中の思考と動物たち&地球環境、唐詩による<ひと>と動物の言葉たち、、、
演習題目
ゼミ紹介
<<<隣人でありかつ遠い存在でもある近現代中国。その歴史に営まれた言語文化テクストをひもとき、<ひと><たみ>あるいは文化知識人たちによる時間と空間の体験・心・記憶を知り、かつ大切にする。>>> 1)木曜4限ゼミ授業(メイン作業と小コーナー) ・近現代の作家の短篇小説やエッセイを読みます(毎回全員が予習、各自の興味からの問題把握)。中国語の特徴的で豊かな語法にも親しみ、「ひとのことば」にアプローチ。中国の<ひと><たみ>(“庶民”)が体験してきた時間・空間・関係・心、を学んでいきます。また、西欧や日本・東アジアがそのときどきの中国とどのようにかかわっていたのか、という国際的歴史・対外性を、常に意識します。そのための調査方法も検討します。 ・授業内容をクロスさせながら、参加者各人の興味や研究テーマについて、全員がひとくち発表を行ない、皆で討議します。 ☆上記のような二つの作業をもとに、近代から現在の<中国>における、時間のとらえ方・場の概念のとらえ方・共同意識と「他者」の問題、、、などを話し合います。 2)金曜3限ゼミ授業 アヘン戦争以来からの国際事情・国内事情・言語問題・文学事項(清末改革〜文学革命・文学結社〜女性作家・近代詩の誕生〜「満洲事変」・抗日戦争下の言語的挑戦〜新中国、、、現代文学まで)を年表をたどりつつ、そのときどきを垣間見ます。 ※木4のメイン作業では以下のような内容を持つ現在の短篇小説を主に扱ってきました:「現代都市、西安郊外の山岳地帯の月の輪熊と人間の出会いと動物言語〜人間言語」、「白酒製造に哲学と生命を賭ける技師の1980年代からの友情:東北」、「抗日戦争と上海人と猫」(これは近代エッセイ)、、、「北京の中年作家と核家族メンバー・他者・動物とが織りなす現代社会」、「1960〜70年代に村のリーダーだった老人の一生」、「動物と都市人間」(動物園から抜け出した豹と河南省の街・人との遭遇騒動)、「1950、60年代山村における「産婆」と狼:山東省」、「農村からの出稼ぎ少女と現代都市、携帯電話:北京」、「現代都市と幽霊:北京と2008年オリンピック」、「地方の町と村を旅する少年と職人」、「人間の死と現代社会」(墓を持たない現代人の骨を収める場所と農村親族コミュニティ)、「グローバル社会交通による現代人の窮地」(《高鉄恐竜》)、「北方で羊放牧の農民工と家計・文字」、「1950年代東北ハルビンの中国人少年とユダヤ人少年との交流」、「地方の炭鉱労働者の職場と生活そして文字」(陝西省の作家作品)、「80-90年代のロック音楽」(崔健、田震らの曲と歌詞)、「東北瀋陽の都市が秘めた歴史記憶の場」、「現代都市社会の自動車と駐車場問題」(山東省の作家作品)、「暴力(文化大革命)」(余華の長篇小説《兄弟》の部分)、などなど。
卒論・卒業研究について
<<<海を隔てて近くまた遠い存在でもある近現代中国。その多義的な場所を、自分の旺盛な興味と自分だけの着実な調査により、体験し観察する。>>> そこから翻って自分と自分がいる場所についても考えます。 授業の概要(卒論ゼミ:木曜5限) 清末から現代中国までの文化メディアの産物(文学作品、電波メディアや巷間における言語表象、音楽、台湾も含めた映画etc.)を各人の研究対象・テーマとして設定、執筆完成に向けて発表や議論を進めます。 また研究調査の方法、あるべき論文様式のこと、論述のさいのリテラシー(自分自身の力による高き青き論述、あるべき他者文献の引用方法、参考文献の扱いと表記の仕方、、、)も、くりかえし皆で学び、確認していきます。
受講上の注意など
上記のように文学・言語作品の読解ゼミ授業=木曜4限 と 中国近代文学・文化史を知るゼミ授業(講義と部分読解)=金曜3限、の二つに必ず参加して下さい。 それらの場に、自分の関心や質問また多様な視点を、大いに持ち寄って下さい。
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